患者さんの声(4)


小さく生まれたぼくだけど、みんなに追いついたよ

(K.F.くん 小学校1年生(6歳)とお母さん)
 

監修:水野 晴夫先生
名古屋市立大学病院 小児科


-お子さんの成長ホルモン治療はいつからどのようなきっかけで始めましたか?

お母さん:生まれたときから小さくて、健診のたびに「小さい」と言われ ていました。3歳まで保健所に通っていて、福祉センターに行くようにすすめられたのですが、そちらでも「少し成長が遅いですね」というお話でした。そこで あらためて、名古屋市立大学病院を紹介していただいて3歳のときに治療を始めました。
 

-成長ホルモン治療を始めるにあたり、不安はありましたか?

お母さん:毎日注射を打てるのか?毎日続けられるのか?と考えると不安でした。痛がる子どもを見るのが、つらいとも思いました。
 

-実際に治療を始めてみて、 注射はスムーズにできましたか?

お母さん:子 どもが痛がるので、うまく打てていないと感じました。痛い場所と痛くない場所があるようで、泣くこともありました。寝ているときに打っていたのですが、動 いてしまったり、痛みで起きてしまうこともありました。でも、となりにいればすぐに寝ていましたので、こちらが思うより、痛みは少なかったのかもしれませ ん。
 

-治療を始められて、お子さんは変わりましたか?

お母さん:一番変わったのは身長です。小さくて実年齢より1歳から2歳下に 見られてしまい、つらい思いもしましたが、治療を始めて身長が伸びました。保育園に入った4歳のときには一番前でしたが、小学校に入って前から2~3番目 になって、いまは前から4~5番目くらいでしょうか。真ん中までとはいきませんが、多少なりとも平均に近づいてきていると思います。そこまで追いついたこ とが、すごいことだと思います。
 

-治療を続けていくうえで、工夫していることや大切にしていることはありますか?

お母さん:以前は寝ているときに打っていたのですが、時々目を覚ましてしま い針を見ると嫌がることがありました。将来、自分で注射をすることになるので、保育園年中くらいからは、起きているときに打つようにしました。「そろそろ 自分で打った方がいいのでしょうか?」と先生に相談したところ、「もう1年くらい大丈夫」とのお話でしたので、子どもが少しずつ慣れていくようにと考えな がら、いまは私が注射をしています。自分で打てるようになることが大事ですから、子ども自身に注射の用意をさせています。いまではすっかり慣れて、「注射 だよ」と言うと、冷蔵庫に入っている注入器をこの子が用意してきます。
 

-注入器の印象や使用感はいかがですか?

お母さん:はじめて注入器を見たときですが、長い注射器をイメージして いたので、コンパクトでびっくりしました。最初は私も不安だったのですが、補助具があるおかげで握りやすくてスムーズに打てるようになりました。ただ、も う少し手軽になるといいと思います。操作は簡単ですが“冷蔵庫から出して、消毒して、針をつけて”と、その工程が面倒だと感じることもあります。外出や旅 行のときは、保冷剤と保冷バッグも必要なので、常温保存ができるようになると楽ですね。
 

-K.F.くんが、いま一番興味があることは何ですか?

K.F.くん:サッカーが好きです。4年生になると部活が始まるので、やりたいと思っています。お兄ちゃんがいま4年生なので、ぼくも一緒にやりたいです。
 

K.F.くんの主治医の水野先生にコメントをいただきました。

K.F.くんは、最初にお会いしたとき、とっても表情のよい活発で元気な男の子でした。ただ、確かに小柄の程度はかなり強く、将来は本人自身が悩むことに なってくるのではないか、とご家族に相談しました。受診した年齢が比較的早く、3歳を過ぎてすぐに治療が開始できたこともあるのか、効果もよくあがってお り、本人も自信をつけられたことと思います。今後も慎重に治療を継続していき、ご本人が将来社会で大いに活躍できるようにお手伝いをしたいと思っていま す。

水野 晴夫先生
名古屋市立大学病院 小児科

※患者さん用のパンフレットより掲載致しました。年齢は取材時のものです。掲載記事の内容は一人の患者さんの体験談であり、すべての患者さんに同じ効果を示すわけではございません。

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