成長ホルモン治療は高額になるため、治療を続けていく上での負担はたいへん大きな問題です。そこで我が国には、成長ホルモン治療のような長期治療を要する方の医療費について、健康保険制度や各地方公共団体の条例に基づく公費でまかなわれる医療助成制度があります。
重い病気などで入院したり、治療が長引く場合には、医療費の自己負担額が高額となります。そのため家計の負担を軽減できるように、一定の金額(自己負担限度額)を超えた部分が払い戻される高額療養費制度という仕組みがあります。自己負担限度額は、同一世帯で1年間(直近12か月)に3回以上高額療養費の支給を受けている場合は、4回目からは少ない額になります。
ただし、もともと自費で支払うべき金額(保険外併用療養費の差額部分、入院中の食事療養費や生活療養費の自己負担額)は対象になりません。
高額療養費の申請は、それぞれ健康保険組合(保険者)に対して行います。加入されている健康保険の種類によっては、高額療養費に該当する場合に通知を受け取れるところもありますが、ご自分から申請しないと払い戻しが受けられない場合もあります。健康保険の窓口にお問い合わせください。
| 所得区分 (*1) | 最初の3回 | 4回目以降 |
|---|---|---|
| 一般の人 | 80,100円+ (健康保険対象内の医療費−267,000円)×0.01 |
44,400円 |
| 上位所得者 (*2) | 150,000円+ (健康保険対象内の医療費−500,000円)×0.01 |
83,400円 |
| 市町村民税非課税者 | 35,400円 | 24,600円 |
(70歳未満)
*1. 高額療養費の給付基準は世帯の所得区分によって異なります。
*2. 国民健康保険被保険者:基礎控除後の所得が600万円を超える世帯
給与所得者:標準報酬月額が53万円以上
一般的な所得世帯の患者さんの例でみてみましょう。
月々の自己負担額
一般の所得の人の場合、高額療養費制度を適用して、3回目まではこの金額です。4回目以降は44,400円となります。なお、これらの自己負担額は、その他の医療費助成などによる軽減額を含めていません。健康保険に加入している一般家庭(所得税月額17,000円程度)の場合、1か月の医療費が外来で50万円かかったとしますと、そのうち3割の15万円が自己負担額となりますが、グラフのケースでは、高額療養費制度の給付を受けることによって自己負担額は82,430円になります。(これは1〜3回目の給付の場合ですが、4回目以降は44,400円が毎月の自己負担額となります。)
保険証を発行している窓口(国民健康保険などでは社会保険事務所、社会保険では各企業の保険組合担当部署など)へ、以下の書類を提出してください。
●健康保険証
●医療機関への支払い済み領収書
●世帯主の銀行口座番号
●世帯主の印鑑(認め印)
※申請に必要な書類は加入されている健康保険の種類によって異なる場合があります。健康保険の窓口にお問い合わせください。
高額療養費制度での払い戻しは、通常は医療機関への支払い後に行われますが、どうしても数ヶ月かかってしまいます。このため、高額療養費の8割を無利子・無担保で借りられる「高額療養費の貸付制度」があります。
※加入されている健康保険の種類によって、制度の内容や手続きが異なりますので、健康保険の窓口にお問い合わせください。