病気が原因の低身長の可能性もあります


身長の低い子どもは、両親も背が低いなど90%以上が遺伝的・体質的な原因によるものです。身長は低いが、健康にはまったく問題がないというケースです。しかし、なかには成長をうながすホルモンが出ていないことや、染色体や骨の異常によってお子様の成長にブレーキがかかっている場合もあります。これらは、まれなケースなだけに、見逃されてしまう可能性があるのです。

(1)子どもの成長を調節している成長ホルモンや甲状腺ホルモンの分泌不足(成長ホルモン分泌不全性低身長症など)

典型的には、生まれたときに脳の下垂体付近にダメージを受けることで、成長ホルモンがうまく分泌されなくなるケースがあります。生まれたときの身長は平均値なのですが、1歳を過ぎたころから低身長が明らかになり、3歳以降にめだって低くなるのが特徴です。出産時に問題がなくても脳下垂体近くに腫瘍ができるなどの病気が原因で、正常に成長していた子どもがある時点で身長の伸びが鈍くなることもあります。また、軽度の成長ホルモン分泌不全の場合には、とくに目立ったエピソードがなくても、徐々に低身長がめだってきます。

 

(2)染色体の欠失や先天性の原因(ターナー症候群など)

ターナー症候群はX染色体の欠失が原因で女の子だけにおきます。2本のX染色体のうち一本しかなかったり、一部が欠けていたりします。ターナー症候群の女の子は低身長であっても均整のとれた体に成長しますが、7割に二次性徴が見られず、また心臓病や難聴などの合併症の問題もあります。
 

(3)骨や軟骨の異常(軟骨異栄養症)

骨や軟骨そのものに異常があるために身長が伸びない病気です。胴体にくらべ手足が極端に短いのが特徴で、この病気は遺伝しますが、症例のうち8割以上が家族に同じ病気がないのに、子供だけに軟骨の異常が起こる突然変異です。
 

(4)心臓・肝臓・腎臓などの主な臓器の異常

心臓、肝臓、消化器などの臓器に異常があると体内に栄養をとりこめずに、身長の伸びに影響をおよぼします。低身長から逆に、臓器の異常が発見される場合もあります。 ほかにも小児慢性腎不全が子どもの低身長の原因となっている場合があります。

 

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