成長ホルモン治療をはじめられる方へのFAQ


Q.01 成長ホルモン治療は、何歳から治療ができるのですか?

通常、成長ホルモン分泌不全による低身長が明らかになってくるのは、3~4歳過ぎです。低身長の程度にもよりますが、低身長の程度が強くなってこなければ本人も毎日の注射を受け入れやすくなる5~6歳ごろから開始すると良いと思います。(SGA性低身長症の場合には、3歳以上から開始できます。)早く始めるほど治療効果が大きいです。しかし、重症型で乳幼児期に低血糖を引き起こす場合には、乳幼児期から治療が必要なときがあります。低身長が疑われたら、すぐに受診して、なるべく早く検査を受け、必要に応じて治療を始めてください。

Q.02 成長ホルモン治療は、何歳まで使えるのですか?

成長ホルモン治療は基本的には成人身長まで行いますが、治療の効果がない場合や重篤な副作用があった場合には終了となります。成人身長の定義は、年間の成長速度が1cm/年以下になったとき、または骨年齢が男子で17歳、女子で15歳に達した場合です。

Q.03 いつ注射をすればよいのですか?

成長ホルモンは夜間、寝ている間に多く分泌されますので、注射も夜寝る前に行うのが一般的です。夜寝る前に行うのが無理な場合には、毎日同じ時間に注射するように心がけてください。

Q.04 自分で注射するのは、何歳くらいからでしょうか?

小学校高学年になると、自分で注射ができるようになってきます。日頃から、保護者の方が、使用方法を具体的に繰り返しお子様に示しながら注射を行う事が重要で、お子様は抵抗なく注射ができるようになってきます。自分で注射ができる年齢は、お子様の性格や成長の度合いによって異なりますので、お子様にとってよい時期を見つけてあげてください。

Q.05 寝る子は育つというのは本当ですか?

身長が伸びるのに必要な成長ホルモンは、深い眠りの時にたくさん分泌されます。十分に睡眠をとり、毎日規則正しく就寝・起床する習慣を身につけてください。

Q.06 1歳6か月や3歳の検診で背が低いと言われたのですが、どうすればよいでしょうか?

低身長には、さまざまな原因があります。ご両親の身長が低いなど、体質的な低身長で治療する必要のない低身長がもっとも多いのですが、中には成長ホルモンの分泌不全や、甲状腺ホルモンの異常、骨の病気、染色体の問題、さらに脳の腫瘍などによる低身長の場合があります。そのため、検診で低身長を指摘されたら、小児科を一度受診してみてください。周囲から「心配しなくても、すぐに伸びる」といわれ、受診を迷っているうちに思春期になり、身長の伸びが止まってしまってから治療が必要な低身長であることがわかったという方もいらっしゃいますので、気になったら、まずは小児科を受診してみてください。

Q.07 背をのばすサプリメントはありますか?

残念ながら、直接背をのばす効果のあるサプリメントはありません。日常生活においては、食事、睡眠、運動、周囲の環境等、すこやかに育つ環境を整えてあげてください。
日本小児内分泌学会のホームページに、「身長を伸ばす効果がある」と宣伝されているサプリメント等に関する学会の見解が掲載されています。http://jspe.umin.jp/

Q.08 背をのばすために良い食事を教えてください。牛乳は効果がありますか?

体の成長にもっとも大切なのはタンパク質です。タンパク質は、体のあらゆる細胞を作る大切な栄養素であり、免疫力を高めたり、酵素やホルモンの産生にも関わっています。タンパク質は肉や魚、卵、乳製品、豆腐や豆類に多く含まれていて、それぞれ栄養価が異なります。まんべんなくバランスよく食べましょう。タンパク質だけではなく、「脂肪」、「炭水化物」、「ミネラル」、「ビタミン」、などの成長に欠かすことのできない栄養素をバランスよくとるようにしましょう。また、牛乳はカルシウムが多く含まれているので、効果があると思う方がいらっしゃいますが、カルシウムは骨を強くしますが、直接、身長を伸ばす作用はありません。あくまでもバランスのよい食事を心がけてください。

Q.09 成長ホルモン治療は、どのようにして受けられるのですか?

トップページ > 治療までの流れ | 診察から治療までの流れ
をご覧ください。 http://www.nordicare.jp/treatment/
  

Q.10 複数のGH負荷試験の中で、1つの検査で6ng/mL以上の分泌が認められたので治療の適応がないと言われてしまいましたが、このまま放置していていいのですか? いつか再検査を受けるべきですか?

身長が標準より低くても、さまざまな検査の結果、病的な低身長ではないと判断されて、成長ホルモン補充療法の対象にならないお子さんもいます。このようなお子さんの中には、いまは基準を満たさなくても、年齢が進むに従って成長がいっそう鈍る場合や、将来、性ホルモン補充療法を始める必要がある子どもが含まれていることがあります。定期的に、たとえば思春期が始まるまでは年1回、思春期が始まる頃になったら春、夏、冬の長期休暇の際に来院してもらい、診察や検査をすることもあります。遠方で定期的な来院が難しい場合は、成長曲線をお渡しして学校や幼稚園で行われる身体検査の結果を記入してもらい、「成長曲線から外れたら来院してください」とお話しすることもあります。専門の先生にご相談下さい。

Q.11 生理が来ると身長の伸びは止まるのですか?

成長するにつれて脳の下垂体が成熟すると、そこで性腺刺激ホルモンがたくさんつくられるようになり、その結果、性腺(男子では精巣、女子では卵巣)が刺激されて、発育が促されます。すると、性腺でつくられる性ホルモンのはたらきが活発になり、男女ともに二次性徴と呼ばれる変化が起こってきます。女子では乳房がふくらみ、皮下脂肪が増えて女らしい体つきになります。男子では精巣やペニスが少しずつ大きくなり、筋肉量が増えて男らしい体になります。こうした大きな変化の時期を思春期と呼ぶのです。思春期には、活発になった性ホルモンの影響で、身長もぐんぐん伸びます。これを「思春期のスパート」といいます。女子の思春期開始の平均年齢は10歳で、それから2年もすると初経がみられます。思春期の3~4年がすぎると身長の伸びも次第に少なくなり、15歳ころには成人身長に達します。思春期が早く開始した場合には、専門の先生にご相談下さい。
 

 

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